この記事には広告を含む場合があります。
天元は日本の呪術界を支える根幹であり、その存在自体が一種のシステムになっています。
人間の姿をしてはいるものの肉体はすでに人間を超越しており、不老不死の術式を持つ異形の存在です。
このため、人としての感情や思考はほとんどなく、ひたすら日本の結界を維持するという使命を全うしています。
天元は日本の呪術界の根幹を支える超越的な存在であり、神秘的で畏怖すべき存在というイメージが強いキャラクターです。
この記事では、天元様の術式や正体などを解説していきます。
呪術廻戦アニメキャラ「天元」とは？
天元は、日本全国にある結界を維持する役割を担う存在です。
この結界があることで呪霊や呪詛師から人々を守り、呪術高専などの重要な施設が機能しています。
天元の肉体は不老不死ですが、歳月を経て肉体が変質し、自我を保てなくなるリスクがあります。
この変質を防ぐため、彼は定期的に「星漿体」という特別な人間と同化する必要がある天元様。
しかし、同化に失敗したことで最終的に人ならざる姿へと変貌してしまうことになるのです。
この変貌により、天元は人類の敵ともなりうる危険な存在になってしまいました。
重要な存在だよね
虎杖悠仁は死亡？術式・名言やエピソードについてわかりやすく解説【呪術廻戦】
伏黒恵は死亡？術式・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
天元のプロフィール・特徴
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 天元 (てんげん) |
| 年齢 | 1000年以上 (奈良時代にはすでに存在していたと推測) |
| 術式 | 不死化する術式 |
どんな見た目？性別は女性？
天元は、作中で「人ならざるもの」として描かれているため、一般的な人間の姿とは大きく異なります。
天元の姿はその時々によって描かれ方が異なりますが、基本的には以下のような特徴を持っています。
・無数の目が並んだような顔
額から頬にかけて無数の目が並んでおり、その光景は非常に異様で人間離れした存在であることを強調。
・身体の構造が明確ではない
アニメや原作では、全身が何かの塊のようになっており、手足や顔といった部位がはっきりとは認識できないことが多い。
・球体の姿
最初に登場した際は、球体のような姿で、彼が肉体という概念を超越した存在であることを示唆している可能性がある。
このように天元の姿は、呪術界の根幹を支える存在としての神秘性と、人外の不気味さを同時に表現しています。
天元の性別については、以下のような考察があります。
植物の根や神経、あるいは何か別の生命体のように描かれることもある。
12年前、天内理子が伏黒甚爾により殺害され天元との同化はできませんでした。
その結果、天元は老化が進んでしまい「天地そのものが私の自我」になったと語っています。
さらに、性別不明の異形になったのです。
天元の元々の性別は謎のままではあるものの、原作第202話で「性別はないがどちらかというとババアだ」と言っています。
この言葉からも天元は女性だと考えても良さそうです。
さらに原作23巻の中で、若かった頃の天元の姿が描かれました。
真っ白なロングヘア―はボサボサで、髪と同じ白い瞳は強さと冷たさを感じさせます。
掴みどころのない雰囲気を纏っていますが、誰が見ても美人と言えるでしょう。
また天元との会話から九十九由基も星漿体だったことが明かされました。
星漿体に選ばれるのが女性が多いのは、天元自身が女性だからかもしれません。
女性説が濃厚みたい
釘崎野薔薇は死亡？生存？術式や能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
狗巻棘（いぬまきとげ）は死亡？腕は？術式「呪言」や能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
天元の来歴
天元がいつ、どのようにして生まれたのかは作中で明確には語られていません。
しかし、少なくとも1,000年以上前から存在していることが示唆されています。
天元は呪術界において、以下の2つの重要な役割を担ってきました。
日本全国に張り巡らされた結界の基礎を築き、その精度を維持しているのです。
呪術高専や各呪術師の拠点にある結界も、天元の術式によって守られています。
天元の存在がなければ、日本の呪術界は機能不全に陥ると言っても過言ではありません。
また、呪術界の歴史や呪術に関する膨大な知識を蓄積し、管理しています。
呪術師たちが天元の元を訪れるのは、この情報を得るためでもあるのです。
初登場は「TVアニメ未登場」※漫画では8巻の第65話
天元の初登場は「TVアニメ未登場」※漫画では8巻の第65話です。
ただし、TVアニメ第2期（懐玉・玉折）の第25話「懐玉」で天元という存在が言及されます。
TVアニメ第3期で、登場する可能性が高いです。
五条悟と夏油傑が夜蛾正道から「天元の星漿体の護衛任務」について説明を受けています。
天元自身の姿はまだ描かれていませんが、その存在と役割が初めて明かされます。
存在が言及されるのは、単行本8巻の第65話「懐玉」です。
天元がはっきりと姿を現すのは、単行本17巻の第144話「あの場所」となっています。
過去編（懐玉・玉折）での出来事
天元は、500年に一度、自身の肉体と「星漿体」という特別な人間を同化させる必要がありました。
これは、天元の「不死の術式」が肉体の老化を止めるものではなく、変容を繰り返す特性を持つためです。
星漿体との同化に失敗すると、天元は人間ではない別の存在へと変貌し、呪術界の根幹である日本全土の結界が機能不全に陥るリスクがありました。
このため、呪術高専は天元と同化する星漿体の少女を守る任務を、最強の呪術師である五条と夏油に託したのです。
護衛任務は五条と夏油にとって、それまでの順調な人生を大きく狂わせるものでした。
その原因は、五条と夏油の挫折と夏油の変心、天元の同化失敗です。
過去編（懐玉・玉折）は、天元の同化失敗という出来事を起点に、五条と夏油の関係を破壊し、夏油を呪詛師へと変えてしまった物語です。
天元の運命は、五条と夏油の友情に大きな影を落とし、結果として呪術界の未来を大きく変えることになりました。
この出来事は、天元の存在が如何に呪術界全体に深く関わっていたかを象徴しています。
羂索との関わり
天元と羂索は、過去に何かしらの関係があったと考えられます。
濃厚な説は師弟関係と言われていますが、まだはっきりしていません。
羂索は天元に次ぐ実力者であると同時に、136話で天元の作った結界を使い術式を遠隔で発動しています。
さらに145話で、天元が虎杖たちに羂索の目的を話す場面では、羂索のことを「あの子」と呼んでいるのです。
このことからも、お互いの素性や能力を知っている師弟関係のような仲である可能性は高いでしょう。
天元が羂索が仕組んだ『死滅回游』の目的を知っていたのも、天元と羂索の関係を考えれば頷けます。
原作206話で羂索が「天元は君たちに重要な隠し事をしている、死滅回游の…」と言いかけているシーンがあります。
さらに、羂索は『天元と人間の超重複同化』を企んでいます。
しかしそれは、死滅回游が終わらないと実行できません。
この事実から『死滅回游』に天元が関与していることを、羂索が知っていると言っても良いでしょう。
両面宿儺に取り込まれた？
天元の術式は「不死」ですが、これは肉体の老化を止めるものではありません。
そこで、約500年ごとに「星漿体」という適合者と一体化する必要がありました。
しかし、過去に五条たちが守れなかったことで、天元は進化を遂げ自我を保つために結界で自らを覆うことになります。
この進化後の天元を狙っていたのが、千年間、肉体を転々としながら生きてきた羂索でした。
羂索の目的は、日本全土を巻き込む壮大な術式を発動させること。
そのためには、天元の持つ結界術が不可欠でした。
羂索は、ついに天元の元にたどり着き、「呪霊操術」によって天元を取り込みます。
この時点で天元の意識はほとんどなく、もはや呪霊の一種として羂索の支配下に置かれてしまいました。
羂索はその後、呪術師たちの前に立ちはだかりますが、乙骨憂太によって討たれます。
しかし、羂索は死の間際に、自身の術式の一部を両面宿儺に引き継ぐよう仕向けていました。
宿儺は羂索から「呪霊操術」と、その中に取り込まれていた「天元の本体」を受け継ぎます。
この時点で、天元の存在は羂索という器から宿儺という器へと移り変わりました。
宿儺は取り込んだ天元の力を利用して、自身が求める完全な姿へと変貌していきます。
天元はもはや自我を持たず、宿儺の目的達成のための「部品」と化してしまいました。
最終的に、宿儺が五条や呪術師たちとの激闘の末に敗北し、その残骸が残ったとき、その中には天元が含まれていました。
天元という存在は、完全に宿儺の一部として消滅したのです。
禪院真希の能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
禪院真依の能力・名言やエピソードについてわかりやすく解説【呪術廻戦】
九十九由基との関係は？
九十九由基は、呪術師として活動しながらも、「呪霊の生まれない世界」の実現という壮大な目的を掲げていました。
彼女は、呪霊が生まれる根本原因である、非術師から漏れ出る呪力そのものをなくすことを目指していたのです。
そのための手段として、彼女が天元に協力を求めたのが始まりでした。
九十九は、天元に以下の2つの提案をしています。
1つ目は、非術師からの脱却・日本全土の非術師を、術師へと進化させること、2つ目は、人類の淘汰・非術師を呪霊が発生しないよう完全に淘汰することです。
このどちらの案も、天元の持つ結界術と不死の術式が鍵を握ると考えられていました。
彼女は、天元の力を利用することで、自身の目的を達成できると信じていたのです。
しかし、天元は九十九の提案を拒絶しました。
天元は、九十九が提案するような急激な変化は、人類が「呪い」という概念を理解できずに暴走し、更なる悲劇を生む可能性があると危惧したからです。
そして、天元は九十九に、「星漿体との同化」という別の道を示唆しました。
天元は、星漿体と同化することで人類の進化を段階的に進め、呪霊の発生源を減らすことができると考えていたのです。
この天元の言葉が、九十九の考え方に大きな影響を与えます。
さらに、天元と九十九の因縁を語る上で、天内理子の死は欠かせません。
かつて星漿体だった天内理子を護衛していた五条と夏油の前に、九十九が現れました。
彼女は、五条と夏油に「星漿体と同化することは本当に正しいのか？」と問いかけ、天内理子を同化させないという選択肢を提示します。
この九十九の言葉は、非術師の存在に疑問を抱き始めていた夏油の心を大きく揺さぶりました。
天内理子の死と、その後の九十九との対話が、夏油が「非術師を皆殺しにする」という道を選ぶ大きな要因の一つとなったのです。
天元は九十九が介入したことで天内理子の同化に失敗し、自身の運命が大きく狂わされたことを知っても、九十九を責めることはしていません。
九十九は天元の力を利用しようとするものの彼女の考え方を改めさせ、別の道を示唆した天元。
しかし、結果として九十九の介入は天元の運命だけでなく、夏油の運命をも変えてしまいました。
二人の因縁は、呪術廻戦という物語の根底に流れる、呪術師たちの信念と悲劇を象徴するものでした。
天元の存在は大きいってことだよね
天元の術式・能力
天元の術式は非常に特殊であり、呪術界の根幹を支える存在として、複数の強力な能力を発揮します。
不死の術式
天元の術式は、「不死」と表現されますが、これは一般的な意味での「死なない」とは少し異なります。
・肉体の輪郭の更新
天元は老化による肉体の変容を繰り返すことで、数千年もの間、同じ肉体を保ちながら存在し続け、この変容は500年に一度起こる。
・星漿体との同化
天元は、肉体が人外の存在へと変貌するのを防ぐため、500年ごとに「星漿体」という特別な人間と同化する必要がある。
同化することで、肉体の輪郭を人間として維持し、自我を保つことができる。
この術式があるため、天元は生物的な意味での死を迎えることがありませんでした。
しかし、この「不死」は、皮肉にも羂索に狙われる原因ともなっています。
結界術
天元が持つ最も重要な能力の一つが、結界術です。
結界術は、他の呪術師の追随を許さない圧倒的なスケールと精度を誇ります。
・日本全土の結界
天元は、日本という国全体を覆う巨大な結界を構築し、その精度を維持する。
この結界は、日本国内で発生する呪力や呪霊のバランスを保つ役割を果たしている。
・呪術高専の維持
呪術高専やその他の呪術師の拠点にある結界も、天元の術式によって守られている。
これらの結界は、外部からの侵入を防ぐだけでなく、内部にいる呪術師たちの活動を支える重要な役割を担う。
・薨星宮の隠蔽
天元の居城である「薨星宮」は、彼の結界術によって外部から存在を認識できないように隠蔽されている。
これは、自身を守るための重要な防御策でもある。
その他の能力
天元は、上記の能力以外にも呪術界の根源的な存在として、以下のような能力を持っています。
・情報の蓄積と共有
数千年にわたって存在してきた天元は、呪術に関する膨大な知識と情報を蓄積しているため、彼の元を訪れた呪術師はこの情報を得ることができる。
・遠隔地での対話
自身の姿を見せずとも、結界を通じて離れた場所にいる者と対話することが可能で、懐玉・玉折編では五条たちが薨星宮の入り口にいる状態で声のみで会話していた。
天元の術式と能力は、単なる戦闘力ではなく、呪術界そのもののシステムを支える根源的な力でした。
不死の術式によって存在し続け結界術によって秩序を保つ天元の能力は、呪術廻戦の世界観を形成する上で不可欠な要素です。
しかし、この強力な力が最終的には羂索によって利用されるという悲劇的な結末を招いてしまいました。
羂索に利用されたんだね
冥冥は死亡？術式「黒鳥操術」や能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
七海建人（ナナミン）死んだ？術式や能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
天元の同化についての考察
「同化」を必要とする理由
天元が同化を必要とする理由は、不老ではないからです。
天元の術式は「不死」ですが、これは「不老」ではありません。
つまり、肉体は老化しないものの、歳月を経て肉体は変化し続けるのです。
この変化は最終的に天元自身の自我を保てなくなり、理性を失った危険な存在へと変貌させてしまいます。
この変質を防ぐ唯一の方法が、星漿体と呼ばれる、天元と同化できる特別な人間と一体化することです。
500年に一度、星漿体と同化することで、天元の肉体はリセットされ、変質を遅らせることができます。
この同化により、天元は1000年以上にわたり自我を保ち、呪術界の秩序を維持する役割を果たしてきました。
分かりやすくまとめると、以下の2つの理由が挙げられます。
・肉体の変質を防ぐため
術式による肉体の変化が進行すると、天元は自我を失い、人間ではないモノになってしまう。
・呪術界の安定のため
結界の維持者である天元が理性を失うことは呪術界全体の崩壊を意味するため、同化はこの事態を防ぐための唯一の手段。
この同化の重要性は、物語の過去編で描かれた五条悟と夏油傑の任務で明確になります。
この任務は、当時の星漿体である天内理子を護衛し、天元と同化させることでした。
しかし、この任務は失敗に終わり、天元は人ならざる姿へと変貌してしまいます。
これにより、天元は人類の敵ともなりうる危険な存在となり、物語の今後の展開に大きな影響を与えることになりました。
天元が同化を拒否した理由について
天元は、同化を「拒否」したのではなく「受容」したと考えられます。
一般的に、同化を拒否するという行為は、現在の自分や所属する集団、あるいは特定の価値観を失いたくないという強い意志の現れです。
そこには、外部からの干渉や変化に対する抵抗、あるいは対立の構図が存在します。
しかし、天元が「現実の受容」を選んだのは同化を単なる選択肢の一つとして捉えていないからです。
同化しないことそのものを一つの「現実」として受け入れたのだと解釈できます。
この考え方の根底には、以下のような理由が考えられます。
・自己存在の確立
天元は同化というプロセスを経ずとも、自己が確立された存在であることを深く理解していました。
同化は、より大きな存在の一部となることで個の存在を昇華させる道かもしれません。
しかし、天元はその必要性を感じなかったのではないかと言われています。
自分自身の存在を一つの完成された現実として受け入れた結果、同化という選択肢は彼にとって不要なものとなったのです。
・変化の肯定
天元が同化を拒否した背景には、「変化は避けられないものである」という達観した視点があったとも考えられます。
同化によって一時的に安定した状態を維持できたとしても、いずれ新たな変化が訪れることは避けられません。
それならば、同化という形で一時的な解決を図るのではなく、同化しないまま、変化し続ける現実そのものを受け入れる道を選んだ。
これこそが、リスクを冒すことの意味だったのかもしれません。
・個の尊厳の尊重
同化は個々の自我を消滅させ、より大きな全体へと統合するプロセスです。
しかし天元は、個々の存在が持つ価値や尊厳を深く尊重していた可能性があります。
同化を拒否することは、彼自身だけでなく、個々の存在が持つ「個」としての尊厳を守るという意思表示だったとも考えられます。
天元にとって同化しないという選択は、個々の存在が持つ価値を肯定し、その現実を受け入れることだったのです。
天元の「拒否というより現実を受容した」という言葉は、彼が同化を単なる「する」「しない」という二元論で捉えていなかったことを示しています。
同化は自身の存在を根底から揺るがすような問題ではなく、世界の一部として常に変化し続ける現実の一つに過ぎなかったのです。
彼は、同化しない自分自身の存在、そして同化しないことで生じるであろう未来の変化やリスクを全て含めて「現実」として受け入れました。
この言葉の裏には、個の存在の確立、変化の肯定、そして個の尊厳を尊重する、天元ならではの深く哲学的な思考が隠されていると言えるでしょう。
家入硝子の術式や能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
伏黒津美紀は死亡？正体や死因についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
天元は死亡する？
結論から言うと、天元は不死の術式を持っているため、生物としての死は迎えていないとされています。
しかし、彼自身の意思や自我は、羂索によって失われました。
天元が持つ「不死の術式」は、肉体の老化を止めるものではありません。
術式の本当の効果は老化による肉体の変容を繰り返すことによって、数千年もの間、同じ肉体を保ちながら存在し続けることです。
この変容を防ぐために、彼は500年に一度「星漿体」と同化し、肉体の輪郭を人間として維持していました。
この特性から、天元は一般的に考えられるような「心臓が止まる」などの生物的な死を迎えることがありません。
彼は呪術界の根幹として、数千年にわたり存在し続けてきた「概念」に近い存在と言えるでしょう。
天元が「死亡」していないにもかかわらず、その存在が消えた理由についても解説します。
天元は、五条が封印された後の物語の核心部分で、最大の危機に直面します。
それは、彼の「不死」を逆手に取った羂索の計画によるものでした。
懐玉・玉折編で、羂索は伏黒甚爾を利用して星漿体である天内理子を殺害させます。
これにより、天元は同化に失敗し、人間の輪郭を保てなくなりました。
この状態の天元は、あらゆるものと融合する可能性を秘めた、より危険な存在になったのです。
そして物語の終盤、羂索はついに天元にたどり着きます。
羂索は、天元の「不死の術式」を自身の肉体に取り込むことで、自身の計画を最終段階へと進めることを目論んでいました。
天元は自らの意志で結界を解き、羂索に同化されたのです。
この「同化」によって、天元という独立した存在は消滅しました。
生物的な意味での死は迎えていませんが、天元自身の自我、意思、そして呪術界の守護者としての役割は完全に失われることに。
天元の持つ膨大な知識や能力はすべて羂索のものとなり、かつて守っていた呪術界を破壊するための道具として利用されることになったのです。
天元の末路は、呪術廻戦の世界観において、「肉体の死」だけが終わりではない、という残酷な真実を突きつけるものでした。
天元の現在について
天元は、500年に一度の「星漿体」との同化に失敗しました。
その結果、不老の術式を持つものの、老化を食い止めることができなくなり、肉体が進化してしまったのです。
この「進化」は、天元にとって非常に危険なものでした。
肉体が人間から呪霊に近い高次の存在へと変質し、自我を保つことが難しくなるからです。
もし自我が失われれば、日本中の結界を維持する彼の能力が暴走し、大規模な呪霊の発生や、呪術界全体の崩壊を招く恐れがありました。
しかし、同化に失敗した後の天元は、自らの結界術を駆使して、その形と理性を保ち続けている状態にあります。
天元が進化後も自我を失わずにいられるのは、彼が持つ圧倒的な結界術と、長年の経験、そしてなにより彼の本質的な性質によるものです。
・結界術による自己の縛り
天元は、結界術を単に外部を守るためだけでなく、自身の肉体や魂に干渉するためにも用いています。
進化によって肉体が変質し、制御が効かなくなりそうになったとき、彼は自身の力で「自分自身を縛る」結界を張ることで、その暴走を食い止めているのです。
これは自身を特定の場所に留めたり、特定のルールを課したりする結界術の応用と言えます。
・圧倒的な経験と知識
天元は1000年以上も生き続けており、その間に積み重ねてきた呪術に関する知識と経験は計り知れません。
自身の肉体が変質する過程や、その危険性を十分に理解していたため、進化が始まった瞬間に、自身の力を最大限に活かして対応することができたと考えられます。
これは呪術界の危機を回避するため、彼が事前に準備していた「保険」のようなものだったのではないでしょうか。
・同化の拒否と現実の受容
天元は、五条と夏油の前に現れた際、「拒否というより現実を受容した」と語っています。
この言葉の通り、彼は同化に失敗した結果として進化していく自分自身を、一つの「現実」として受け入れたのです。
その上で、進化後の自分という現実を最大限に活かし、どうすれば結界を維持し、呪術界を守り続けられるかを考え抜きました。
この達観した精神こそが、理性を保てている最大の要因と言えるでしょう。
進化後の天元は、人間としての形を完全に失い、複数の目と腕を持つ巨大な存在として描かれました。
もはや人間ではないものの、彼は結界術によって「理性を保った天元」として存在し続けています。
どんな形でも死ななくて良かった
楽巌寺嘉伸の術式や能力・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
パンダは死亡？術式・名言についてわかりやすく解説【呪術廻戦】
天元に関するよくある疑問・共感ポイント
薨星宮（こうせいぐう）とは？
薨星宮とは、『呪術廻戦』に登場する重要な場所の一つです。
作中では、呪術界の根幹をなす存在であり、物語の鍵を握る多くの出来事の舞台となりました。
薨星宮は、日本の首都圏の地下深くに位置する巨大な施設で、呪術師たちが信仰する存在である天元の居場所です。
天元は、日本全土の呪術高専や結界の維持を担う、呪術界の最重要人物（非人間）であり、薨星宮はその天元の住居、そして活動の中心地となっています。
この施設は、外部からの侵入を防ぐために幾重もの強力な結界で守られており、呪術界でもごく一部の人間しかその場所を知りません。
薨星宮が持つ最も重要な役割は、天元を起点とした日本全体の結界の維持です。
天元は、呪術高専のような重要な場所を強力な結界で保護しており、その結界が破られると日本全土のバランスが崩壊する危険性を含んでいます。
しかし天元は長い年月の中で、その肉体が呪霊に近い存在へと変質していくという宿命を抱えているのです。
これを防ぐため、天元は数百年ごとに「星漿体」と呼ばれる特定の人間と同化することで、肉体の変質をリセットする必要があります。
薨星宮は、この同化の儀式が行われる場所でもあります。
物語の重要なターニングポイントとなった「懐玉・玉折」編では五条と夏油が、天元と同化する星漿体・天内理子を護衛する任務でこの薨星宮を訪れました。
この任務は、二人の関係性を決定づける重大な事件となり、物語全体の流れを大きく左右することになります。
薨星宮は単なる施設ではなく、呪術界の安定を支える天元の存在そのものと密接に結びついた場所です。
天元の肉体変質という宿命、そしてそれを防ぐための同化の儀式は、呪術界のあり方、ひいては登場人物たちの運命を大きく動かす原動力となりました。
星漿体とは？
星漿体とは、呪術界の根幹を支える存在である天元と、一定の周期で同化する運命を背負った人間です。
天元は、日本全土の呪術高専や結界の維持を担う呪術界の最重要人物（非人間）であり、その存在は日本全体の呪術バランスを保つ上で欠かせません。
しかし、天元は不死の術式を持ちながらも不老ではありません。
500年以上経つと、その肉体は老化し、人間としての自我を失い、呪霊に近い高次の存在へと進化してしまいます。
もし天元が暴走すれば、日本全土の結界が破られ、膨大な数の呪霊が発生する危険性があります。
この危機を回避するため、天元は500年に一度、自らと同化できる特別な素質を持つ人間、つまり星漿体と融合することで、肉体をリセットし、自我を保つ必要があるのです。
星漿体は、天元と同化することでその自我や魂は天元に取り込まれ、消滅すると考えられています。
つまり、星漿体は呪術界の安定を守るための人柱として選ばれた存在なのです。
作中では五条と夏油が、天元との同化を控えた当時の星漿体、天内理子を護衛する任務につきました。
彼女は普通の女子中学生として日々を過ごしていました。
しかし、同化が迫るにつれて自身の運命を受け入れるつつ、護衛として寄り添ってくれた五条や夏油と共に生きたいという本心に気づきます。
この任務は結果的に悲劇的な結末を迎え、五条と夏油の関係に決定的な亀裂を生じさせ、その後の二人の人生を大きく変えるきっかけとなりました。
アニメ第3期の天元の声優予想
『死滅回遊』の制作発表はされましたが、天元役は未発表となっています。
そこで、天元役は誰なのか予想してみました。
・置鮎龍太郎さん
深みのある低音ボイス、クールで落ち着いた、それでいて威厳のある低音ボイスも彼の大きな魅力。
・中尾隆聖さん
高く鋭い声から渋く威厳のある低音まで、幅広い声域を持ち、キャラクターに合わせて自在に操る。
・立木文彦さん
落ち着いた重みのある声は説得力と信頼感を与え、視聴者を物語に引き込む。
・大川透さん
落ち着いた声質でありながら、演じるキャラクターの幅は非常に広い。
天元を誰が演じるのか、発表が待ち遠しいです。
誰が天元役なのか気になる
「呪術廻戦」のアニメ全話を視聴できる動画配信サブスクを全て比較
呪術廻戦の漫画を無料で読めるサイトはある？呪術廻戦が安い電子書籍サイトも紹介【呪術廻戦】
まとめ
今回は天元について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
呪術界の根幹を支える存在でありながら、非業の最期を迎えることになった天元。
その特殊な術式と進化のプロセスは、呪術廻戦の世界観を形作る上で非常に重要な要素でした。
星漿体との同化に失敗したことで、本来の形を失い、やがて羂索に取り込まれ、宿儺の一部となるという結末は天元というキャラクターの悲劇性を際立たせます。
物語全体を通しても、天元は呪術界の歴史と未来に深く関わる、象徴的な存在だったと言えるでしょう。