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虎杖悠仁は、芥見下々による漫画『呪術廻戦』の主人公です。
彼は元々、並外れた身体能力を持つごく普通の高校生でした。
ある日、特級呪物である「宿儺の指」を飲み込んだことで、自身に呪いを宿してしまいます。
この出来事をきっかけに、彼は呪術師の育成機関である東京都立呪術高等専門学校に入学し、呪いを祓う側の人間となりました。
そして呪術師として成長しながら様々な呪いと戦い、仲間たちと共に過酷な運命に立ち向かっていきます。
この記事では、虎杖悠仁の術式・名言やエピソードについて詳しく解説します。
呪術廻戦アニメキャラ「虎杖悠仁」とは?

虎杖悠仁の最大の特徴は、超人的な身体能力と、その根底にある「正しい死」への強い信念です。
虎杖は、常人離れした身体能力を持ち、短距離走の日本記録を塗り替えるほどの速さや、手斧で武装したテロリストを素手で圧倒するほどの腕力を誇ります。
しかし、彼の真の強さはその肉体だけでなく、他者の死を悼み、命を大切にする優しい心にあります。
祖父の遺言である「オマエは人を助けろ」という言葉を胸に、呪いによって不当に命を落とす人々を救うため、自らの命を顧みずに戦い続けます。
虎杖は、仲間思いで明るい性格の一方で、自身が宿儺を宿しているがゆえに起こる悲劇や、人々を救いきれない無力さに苦悩することも少なくありません。
特に「渋谷事変」での宿儺の暴走は、彼に深い心の傷を与えています。
しかし、彼はその葛藤を乗り越え、「自分が死んでも正しい死を全うする」という強い覚悟を持って、呪いと戦い続ける姿は共感を呼びました。


虎杖悠仁のプロフィール・特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
名前 | 虎杖 悠仁 (いたどりゆうじ) |
身長 | 173cm (まだまだ成長中) |
年齢 | 15歳 |
誕生日 | 3月20日 |
出身地 | 宮城県仙台市 |
所属 | 呪術高等専門学校一年 |
声優 | 榎木淳弥 |
生得術式 | 赤血操術、御廚子 |
黒閃 | 連続で経験あり |

宿儺の指を飲んじゃうなんてびっくり
虎杖悠仁が東京都立呪術高等専門学校に入ったのはなぜ?
虎杖悠仁が東京都立呪術高等専門学校に入学したのは、彼の身に起こった特異な状況と、それに伴う呪術界の判断、そして彼自身の強い意志が複雑に絡み合った結果です。
物語の始まりにおいて虎杖はごく普通の高校生であり、並外れた身体能力を持つ以外は、呪術とは全く無縁の生活を送っていました。
しかし、彼が通う高校のオカルト研究会が、偶然にも特級呪物「両面宿儺の指」の封印を解いてしまいます。
その場に居合わせた虎杖は、呪霊から友人を守るため、そして自身に取り憑こうとする呪霊から逃れるために、咄嗟に宿儠の指を飲み込んでしまうという、前代未聞の行動に出ます。
これにより、虎杖は「呪いの王」と呼ばれる両面宿儺を自身の肉体に宿す「器」となってしまいました。
本来であれば、呪物を摂取し呪いを宿した人間は即座に秘匿死刑が下されるのが呪術界の常識です。
しかし、特級呪術師である五条悟は、虎杖が宿儺を自身の肉体に留め、さらにその力をコントロールできる稀有な存在であることを見抜きます。
五条は、虎杖を殺すのではなく、「全ての宿儺の指(全20本)を取り込んでから死ぬ」という猶予期間を与えることを呪術界上層部に提案。
これは、宿儺の指という危険な呪物を回収する手段として、また宿儺を完全に消滅させる唯一の方法として、虎杖を生かす道を選んだことを意味します。
この提案を受け入れた虎杖は、東京都立呪術高等専門学校への転入が決まったのでした。
虎杖が東京都立呪術高等専門学校に入学したのは、単なる偶然ではなく、彼自身の選択と、周囲の状況、そして彼に秘められた特異な能力が複合的に作用した結果と言えます。


虎杖悠仁の来歴

虎杖悠仁は、呪術師とは無縁の一般家庭に生まれ育ちました。
彼のこれまでの来歴は、呪いの器としての受容、仲間との出会いと別れ、そして「正しい死」を追求する壮絶な戦いの連続です。
ある日、所属していたオカルト研究会の先輩たちが、偶然にも特級呪物「両面宿儺の指」の封印を解いてしまいます。
友人を守るため、そして自身に取り憑こうとする呪霊から逃れるため、宿儺の指を衝動的に飲み込んだ虎杖。
この行為により、虎杖は「呪いの王」と呼ばれる両面宿儺を自身の肉体に宿す「器」となります。
その後、五条により東京都立呪術高等専門学校へ転入することが決まりました。
呪術高専では、同学年の伏黒恵や釘崎野薔薇、そして担当教師である五条の元で、共に呪霊を祓う任務に当たります。
彼らは互いに切磋琢磨し、絆を深めていきます。
この時期、虎杖は自身の核となる「呪力」を扱う訓練を受け、呪術師としての基礎を学びました。
また、京都校との交流会では、京都校の呪術師たちとも交流し、自身の術式「逕庭拳」を会得するなど、大きく成長を遂げます。
虎杖の来歴において、最も大きな転換点となったのは「渋谷事変」と「死滅回遊」です。
これらの出来事は虎杖の心を深く抉りましたが、彼は決して折れませんでした。
宿儺の器としての自身の存在を呪いながらも、「自分が死んでも、正しい死を全うする」という強い覚悟を固めます。
今後、虎杖がどのような「正しい死」を迎え、あるいは迎えないのか、その行方が注目されています。
初登場は「TVアニメ1期の第1話」※漫画では1巻の第1話
虎杖悠仁の初登場は、TVアニメ第1話「両面宿儺」、漫画第1巻 第1話「両面宿儺」です。
どちらも、虎杖悠仁の日常、祖父の死と遺言、伏黒恵との出会い、呪物の封印解除と呪霊の出現、虎杖の決断と宿儺の受肉、五条悟の登場と秘匿死刑が描かれています。
この第1話で、虎杖悠仁が呪術の世界に足を踏み入れるきっかけと、彼の過酷な運命を知ることができます。
渋谷事変での活躍
「渋谷事変」は、虎杖悠仁の来歴において最も過酷で、彼を精神的に大きく成長させたターニングポイントと言えるでしょう。
この壮絶な戦いの中で、虎杖は想像を絶する悲劇と直面し、自身の存在意義や「正しい死」について深く問い直すことになります。
渋谷事変は、呪霊と呪詛師の連合軍が、五条悟を封印することを最大の目的として仕掛けた大規模テロでした。
虎杖は、五条を救出するため、伏黒、釘崎といった仲間たちと共に渋谷へと向かいます。
当初は他の呪術師たちと連携を取りながら、一般市民の避難誘導や呪霊の排除にあたっていました。
事変の最中、虎杖の身に最大の悲劇が襲いかかります。
窮地に陥った伏黒を救うため、虎杖は自らの意思で宿儺の指を取り込み、その結果、宿儺に肉体を乗っ取られてしまいます。
この時、宿儺は伏黒の式神「魔虚羅」を調伏するため、渋谷の街で無数の一般人を巻き込み、甚大な被害を出しました。
虎杖は意識の奥底でその光景を目の当たりにし、宿儺の暴虐を止めることができない自分に深い絶望を覚えます。
この大量虐殺は、虎杖の心に拭いきれないほどの深い罪悪感を刻み込みました。
宿儺の暴走から意識を取り戻した虎杖は、変わり果てた渋谷の街と、自身が引き起こした惨状に打ちひしがれます。
そんな中、特級呪術師の七海建人が、瀕死の状態で虎杖の元に現れます。
七海は虎杖に「後は頼みます」と告げ、彼の目の前で呪霊・真人によって命を落とします。
信頼する師であり兄のような存在だった七海の死は、虎杖にさらなる絶望と怒りをもたらしました。
さらに、釘崎もその核を破壊され、虎杖の目の前で倒れてしまいます。
親友であり大切な仲間であった野薔薇の死を目の当たりにし、言葉にならないほどの悲しみと怒りに打ち震える虎杖。
渋谷事変は、虎杖悠仁が単なる「宿儺の器」から、自身の意志と信念を持って戦う「呪術師」へと成長する、最も重要な試練の場となりました。
この経験が、その後の彼の行動原理と精神性を決定づけることになります。
死滅回游での活躍
「死滅回游」は、渋谷事変の激闘を経て心身共に深い傷を負った虎杖悠仁が、伏黒の救出と五条の解放という二大目的のために、再び過酷な戦いへと身を投じた重要な局面です。
このシリーズでは、虎杖の精神的な強さと、何よりも「正しい死」を求める彼の揺るぎない信念が試されました。
渋谷事変での宿儺の暴走に責任を感じ一時的に呪術高専から離れていた虎杖でしたが、伏黒が「死滅回游」に参加したことを知り、彼を助けるために自らもこの命懸けのゲームへの参加を決意します。
まず、虎杖は死滅回游のルールや羂索の真の目的を知るため、呪術界の最重要人物である天元様と接触します。
そこで、結界術の謎や、死滅回游が日本全土を巻き込む巨大な儀式であるという恐るべき計画の全貌を把握しました。
そして、死滅回游で勝利するために不可欠な協力者として、最強の賭博師であり、呪術高専3年生の秤金次(はかり きんじ)を仲間に引き入れようとします。
秤は当初、呪術界に絶望し個人的な利益のために行動していましたが、虎杖は彼の不条理な戦い方にも臆することなく、真っ向からぶつかります。
最終的に、虎杖と秤は「かけ試合」を行い、虎杖が勝利することで秤の心を動かし、彼の協力を得ることに成功しました。
これは、虎杖の並外れた人たらしな一面が光る活躍でした。
さらに、日車寛見との対決と共闘、宿儺との再戦と伏黒恵への呼びかけも描かれています。
死滅回游の終盤では隻腕となった東堂葵が駆けつけ、虎杖と共闘するという予測不能な展開もありました。
虎杖は五条が宿儺に敗れた後も、決して諦めることなく、呪術師たちの先陣を切って宿儺との最終決戦に挑み続けています。
滅回游は、虎杖悠仁にとって、自身の存在意義、宿儺との関係性、そして「正しい死」とは何かを深く問われる戦いとなりました。
彼は精神的にも肉体的にも極限まで追い詰められながらも、仲間を信じ、自らの信念を貫き通す強さを見せつけました。

凄まじい戦いが繰り広げられたね


虎杖悠仁の術式・能力

虎杖悠仁の術式・能力を解説します。
超人的な身体能力とフィジカルギフテッド
虎杖の最も顕著な能力は、呪力を介さない圧倒的な身体能力です。
これは呪術的な才能とは別に、生まれつき備わった「フィジカルギフテッド」とも言えるレベルのものです。
短距離走で日本記録を塗り替えるほどのスピードや、常人離れした跳躍力、身体能力を誇ります。
頑丈な肉体は並大抵の攻撃ではびくともせず、高い回復力も持ち合わせています。
作中では、致命傷に近いダメージを受けても戦い続ける姿が何度も描かれており、宿儺の器としての側面だけでなく彼自身の生来の特性でもあります。
呪具なしでも呪霊と渡り合えるほどのパンチ力やキック力を持ち、卓越した格闘センスで相手を圧倒します。
これは、肉体を強化する呪力操作と相まって、彼の主要な戦闘スタイルとなっています。
呪力操作と黒閃(こくせん)
呪術師としての訓練を受けたことで、虎杖は自身の肉体と呪力を結びつける「呪力操作」を習得しました。
- 呪力強化 肉体に呪力を纏わせることで、身体能力をさらに向上させ、攻撃力と防御力を高める
彼のパンチやキックは、呪力を込めることで呪霊にも有効な打撃となります。
- 逕庭拳(けいていけん) 虎杖が習得した数少ない術式の片鱗とも言える技
初撃で呪力をぶつけ、僅かなタイムラグの後に二度目の呪力を叩き込むことで、通常の倍以上の衝撃を与えることができます。
これは彼の不器用さが生み出した偶然の産物ですが、彼の代名詞的な攻撃となりました。
- 黒閃(こくせん) 攻撃の際に呪力が0.000001秒以内に打撃と衝突した際に発生する、空間が歪むほどの強力な一撃
黒閃を連続で発動させることは至難の業ですが、虎杖は作中で9回連続で黒閃を放つという驚異的な記録を達成しました。
これは、彼が呪力の「核心」を捉える才能があることを示しており、彼の潜在能力の高さを示唆しています。
- 反転術式 呪力を反転させて、自身の傷を治したり、他者を回復させたりする術式
- 御厨子 宿儺の術式の一つで、空間を切り裂く攻撃
- 毒耐性 毒に対する耐性も高い
- 領域展開 領域展開を習得し、作中では宿儺の魂を虎杖の故郷である岩手の原風景に呼び寄せる現象を引き起こした
釘崎も認めて頼りにするほど、強くなっていることが伺えます。
宿儺の器」としての特性と影響
虎杖の能力を語る上で欠かせないのが、両面宿儺を自身の肉体に宿している「器」であるという点です。
特に以下の3点は、注目すべきだと言われています。
- 宿儺との共存 虎杖は宿儺の指を複数本取り込んでも、自我を保ち、肉体の主導権を握り続けられる稀有な存在で、これは、宿儺を完全に消滅させるという呪術界の目標達成において、極めて重要な特性
- 呪力への耐性 宿儺という膨大な呪力の塊を内包しているため、通常の人間では耐えられないような呪力や、他者の術式に対しても高い耐性を持っていると考えられる
- 魂への干渉 作中で示唆されている、虎杖の最も特殊かつ重要な能力の一つが「魂に影響を与える打撃」です。
真人の術式「無為転変」が魂に干渉する能力であることから、虎杖の肉体が魂と肉体の境界を認識できる、あるいは魂自体を直接攻撃できる特性を持っていると推測されます。
これは、宿儺の器であることと深く関係していると考えられ、後の伏黒恵の魂を救おうとする試みにも繋がりました。
宿儺の指を完全に摂取し、宿儺をその肉体に閉じ込めたまま完全に倒すことができれば、宿儺の術式(伏魔御廚子など)を虎杖自身が使用できるようになる可能性も示唆されています。
しかし、これは作中まだ明確には描かれていません。
虎杖は強力な術式を持たないながらも、その規格外の肉体とすの器という特異な存在によって、他の追随を許さない独自の戦闘スタイルを確立しています。

七海健人も感心するほどの強さだもんね


虎杖悠仁の印象深い名言・エピソード

虎杖悠仁は、明るく快活で、分け隔てなく接するまっすぐな人物です。
そんな虎杖のセリフやエピソードを紹介します。
- じいちゃんさ、死ぬ前にかっこつけるのやめてくんない
- ふた月かそこらの付き合いだけど…友達なんだ、ほっとけねえよ
- 爺ちゃんは、正しく死ねたと思うよ
- 自分が死ぬ時のことは分からんけど、生き様で後悔はしたくない
- 強くなきゃ、死に方さえ選べねえからな
- こいつらは、どこまで行っても…”呪い”なんだ
- 生きてること…黙っててすんませんでした
- ナナミンなら、怒りで我を忘れるなんてヘマはしなかった
- いっぱい人を助けて、俺が死ぬ時、大勢に看取ってほしいんすよ
- 五条先生を助けるのは、俺じゃなくていい
- この行いに意味が生まれるのは、俺が死んで何百年もたったあとなのかもしれない
「正しい死」を常に意識していたり、他者を思いやるセリフが多いところが虎杖らしさを感じさせます。

人間味溢れるキャラだよね


虎杖悠仁の血縁者についての考察

虎杖悠仁の血縁者について考察してみました。
虎杖倭助(いたどりわすけ)
虎杖倭助は、虎杖悠仁の祖父です。
作中の第1話に登場した時点で、すでに病気を患い余命わずかな状態で入院していました。
気性が荒く、偏屈な性格だったせいか、仲の良い人はあまりいなかったようです。
それでも、孫である虎杖に対しては、厳しい口調の中にも優しさが垣間見える場面がありました。
虎杖の両親について死に際に話そうとしますが、虎杖に「興味がない」と言われたことから話していません。
しかし、虎杖家の秘密や虎杖の出生に関する何かを知っていた可能性が示唆されています。
倭助は、死に際に「手の届く範囲でいいから人を助けろ」「大勢に囲まれて死ね」という遺言を残します。
この言葉は、虎杖の行動原理の根幹となり、彼が呪術師として戦う動機付けの一つとなりました。
虎杖仁(いたどりじん)
虎杖仁は虎杖悠仁の実の父親です。
物語の根幹に関わる重要な秘密を握っている可能性があり、読者の間で多くの考察がされています。
虎杖仁は作中での登場は少なく、過去の回想シーンが主なものです。
虎杖と同じように明るく柔らかな印象を持つ男性として描かれており、特に虎杖の明るい髪色や顔立ちは、仁からの遺伝だと考えられます。
回想シーンでは、特に目立ったネガティブな描写はなく、ごく普通の家庭を築こうとしていたように見受けられます。
しかし、その裏には彼自身も知らない、あるいは知り得ない深い闇が隠されていた可能性があります。
虎杖仁の最大の役割は、虎杖が「両面宿儺の器」として特異な存在であることに深く関わっている点です。
羂索は虎杖が誕生する以前から、宿儺の指の毒に耐えうる「器」を作り出すための「実験」や「研究」を行っていました。
その最終的な産物こそが虎杖であり、仁はその羂索の目的に利用された側面が強いと見られます。
羂索がなぜ虎杖仁を選び、彼の妻の肉体を乗っ取ってまで悠仁を生み出したのかは、未だ完全に解明されていません。
虎杖家の血筋に何か特別な呪術的な素質があったのか、あるいは仁自身に何らかの「利用価値」があったのか、今後の物語で明かされると思われます。
直接的な登場は少ないものの、虎杖の出自と特異性、そして物語の黒幕である羂索の目的に深く関わる、非常に重要なキャラクターです。
虎杖香織(いたどりかおり)
虎杖香織は、虎杖悠仁の実の母親です。
しかし、彼女の存在は単なる「母親」に留まらず、物語の根幹に関わる重要な秘密を抱えた謎の多い人物。
香織は、主に虎杖仁(悠仁の父)の回想シーンで登場し、穏やかで優しい雰囲気の女性として描かれています。
特徴的なのは、彼女の顔に残る大きな縫い目です。
この縫い目は、彼女がただの人間ではないことを示唆する最も重要な手がかりとなります。
回想の中では、仁との間に愛を育み、悠仁を身ごもるごく普通の女性に見えます。
しかし、彼女の行動の裏には、彼女自身の意志とは異なる存在の思惑が絡んでいます。
作中で虎杖は、両親の死因は交通事故だと認識していますが、香織の死は自然なものではなく、羂索(けんじゃく)の計画の一部であった可能性が高いです。
虎杖香織の最大の秘密は、彼女の肉体が最古の呪術師の一人である羂索に完全に肉体を乗っ取られていたということ。
香織の顔の縫い目は、羂索が脳を別の肉体に移し替える際にできる特徴的な痕跡だと判明しています。
つまり悠仁の母親として振る舞っていたのは、すでに羂索に乗っ取られた香織の肉体だったのです。
羂索は、自身の研究と目的のために香織の肉体を利用して悠仁を産みました。
虎杖が「両面宿儺の器」として特異な存在であること、そして宿儺の猛毒に耐えうるのは、羂索が仕組んだ「調整」の結果だと考えられています。
香織の肉体を選んだ理由や、虎杖家に特別な何かがあったのかは、まだ完全には明かされていません。
しかし、羂索の「器」を生み出すための長い実験の中で、最も成功したケースが悠仁だったと言えるでしょう。
香織は虎杖の母親でありながら、その実態は羂索の恐るべき計画の道具として利用された人物です。
彼女の存在は、虎杖悠仁の特異な生い立ちと、呪術界を揺るがす羂索の壮大な目論見の鍵を握っています。
脹相(ちょうそう)
脹相は、特級呪物「呪胎九相図(じゅたいくそうず)」の長男です。
かつて加茂憲倫(羂索)によって人間の女性と呪霊の間に生み出された異形の兄弟であり、半人半呪霊の特性を持っています。
彼は弟の壊相(えそう)と血塗(けちず)を深く愛し、彼らを守ることに強い執着を見せていました。
脹相もまた、自身の血液を操る「赤血操術(せっけつそうじゅつ)」の使い手であり、非常に強力な術師です。
脹相が虎杖に初めて直接関わるのは、虎杖が弟である壊相と血塗を祓った後になります。
八十八橋での任務で、虎杖と釘崎は壊相と血塗を倒しました。
この事実は、残された兄弟である脹相に大きな影響を与えます。
脹相は、弟たちを殺した虎杖に対して激しい怒りと復讐心を抱き、渋谷事変で虎杖と対峙します。
この時の脹相は、弟たちの仇を討つことに執念を燃やしており虎杖もまた、彼らが人間だったことへの葛藤を抱えながらも全力で戦いました。
二人の関係に決定的な転機が訪れるのは、渋谷事変での戦闘中です。
虎杖との激しい戦いの最中、脹相の脳内に突如として「存在しない記憶」が流れ込んできます。
その記憶の中では、脹相、壊相、血塗、そして虎杖の四兄弟が食卓を囲み、仲良く過ごす温かい情景が鮮明に描かれていました。
この記憶は、実際には羂索の術式によって植え付けられた偽りの記憶ですが、脹相にとってはあまりにもリアルで自身の存在の根幹を揺るがすほどの衝撃でした。
脹相はこの記憶を真実だと信じ込み、「なぜ、こんなに愛おしい弟を殺そうとしたのか」と激しく混乱します。
この出来事を境に、脹相は虎杖を「弟」と深く認識し、彼に対する復讐心を捨て去り一転して悠仁を守る存在となります。
一方虎杖は、当初、脹相からの「兄弟」発言に困惑し、眉唾物だと思っていました。
しかし、脹相が自分を命懸けで守ってくれる姿や、彼の揺るぎない兄弟愛に触れるうちに脹相を「兄貴(あにき)」と呼び、その絆を受け入れるようになります。
虎杖は血の繋がりがなくとも、自分を本当に大切に思ってくれる脹相を「家族」として信頼するようになりました。
脹相は、悠仁にとって血の繋がりのない唯一無二の「兄貴」であり、その献身的な行動と愛情は、物語の中で悠仁を支える大きな柱となっています。
この関係は、単なる共闘関係を超え、家族の形や絆の多様性を描く上で非常に重要な要素となりました。

ご両親が謎すぎる


虎杖悠仁に関するよくある疑問・共感ポイント

なぜそんなに強いのか?
虎杖の強さを語る上で、まず挙げられるのは呪術に触れる以前からの圧倒的な身体能力です。
彼は作中で「人類の枠を超えた存在」「驚異的な身体能力」と評されており、その片鱗は人間離れした跳躍力、桁外れの打撃力となっています。
この初期段階での強さは、明確な遺伝的・呪術的背景が語られているわけではありません。
しかし、一般的な人間とは一線を画す「何か」を生まれつき持っていたことを示唆しています。
これは宿儺との適合性にも繋がる、彼の根源的な「器」としての素質と言えるでしょう。
虎杖の強さを決定づけた最大の要因は、間違いなく両面宿儺の指を取り込んだことです。
特級呪物である宿儺の指は、途方もない呪力と負のエネルギーの塊であり、それを体内に取り込んだことで虎杖の肉体は文字通り「変質」しました。
宿儺の指の影響で、虎杖は元々持っていなかった呪力を獲得。
これにより、彼は呪術師として術式を使用し、呪骸などを相手に戦うことができるようになりました。
さらに、宿儺の膨大な呪力が肉体を巡ることで、元々高かった身体能力がさらにブーストしていきます。
並大抵の呪霊や呪詛師では太刀打ちできないほどの超人的な膂力、スピード、耐久力を手に入れたのです。
そして虎杖は呪術師としての経験が浅いにも関わらず、呪力の扱い方が非常に器用でもあります。
黒閃の連発やシンプルな術式の応用、驚異的な生命力と回復力など、虎杖の強さは生まれ持った超人的な素質に、呪いの王・宿儺の力が加わり、さらに天性の呪力操作の才能と精神的な強さが掛け合わさることで成立しています。
虎杖は、呪術界において唯一無二の存在であり、その特異なバックグラウンドこそが彼の桁外れの強さの秘密なのです。
両面宿儺との関わりは?
虎杖悠仁と両面宿儺の関係は、『呪術廻戦』の物語の核であり、複雑で特異な共生関係から生まれる対立と協力から成り立っています。
彼らの関わりは、単なる「寄生」や「宿敵」といった言葉だけでは語り尽くせない、多面的なものです。
虎杖と宿儺の関わりの始まりは、虎杖が呪術高専に保管されていた宿儺の指を飲み込んだことにあります。
これは伏黒を救うためのとっさの判断でしたが、結果として虎杖の肉体が、約1000年ぶりに現れた呪いの王・両面宿儺の「器」として機能することが判明します。
通常の人間であれば即座に肉体を乗っ取られるか、死に至るはずが、虎杖は宿儺の強大な呪力に耐え、自我を保つという前代未聞の適合性を見せつけました。
この瞬間から、彼の運命は宿儺と不可分なものとなります。
虎杖が宿儺の器として特異なのは、宿儺が彼を完全に支配できない点です。
宿儺は虎杖の体内で目覚め、自身の力を振るう機会を常に狙うものの、肉体の主導権は基本的に虎杖自身が握っています。
しかし、宿儺が指を取り込むごとにその力は増し、時として虎杖の意識を乗っ取り、残酷な行為に及ぶこともあります。
渋谷事変における甚大な被害は、宿儺が虎杖の意識下で暴走した結果であり、この出来事は虎杖の心に深い傷を残し、彼と宿儺の関係をより一層複雑なものにしました。
その反面、虎杖と宿儺は時に共通の敵に対して限定的な「共闘」を見せることがあります。
宿儺が虎杖の肉体を利用して強敵を排除する場面は、虎杖が窮地に陥った際に宿儺が力を貸す形として現れます。
しかし、これは宿儺が虎杖を助けるためではなく、自身の生存や利益のためであり、虎杖の危機を利用して表に出る機会を得ているに過ぎません。
宿儺にとって虎杖はあくまで「器」であり、自身の力を最大限に引き出すための「道具」という認識が強いです。
虎杖の肉体に宿る宿儺は、常に彼を嘲笑い、精神的に追い詰めようとします。
宿儺の行動原理は純粋な悪意と強大な力への渇望であり、虎杖が持つ「人を助けたい」という利他的な精神とは真っ向から対立するものです。
この内なる対立は、虎杖にとって自身の存在そのものが「呪い」であるという苦悩を生み出しています。
宿儺の存在は、虎杖が背負う「死」の運命を決定づけるだけでなく、彼自身の倫理観や人間性を揺さぶり続ける最大の要因となっています。
虎杖と宿儺の関係は単なる力比べに留まらず、魂の在り方、善悪の概念、そして運命に抗う人間の尊厳を描く上で不可欠な要素です。
虎杖悠仁を演じた声優は?
虎杖悠仁を演じたのは榎木淳弥さんです。
プロフィール
生年月日: 1988年10月19日
出身地: 東京都
血液型: A型
身長: 168cm
所属事務所:アスレーベン
代表作
- 東京リベンジャーズ 乾青宗
- クズの本懐 斎藤
- 鬼滅の刃 煉獄千寿郎
- め組の大吾 救国のオレンジ 十朱大吾
- ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 パンナコッタ・フーゴ
- 鴨乃橋ロンの禁断推理 一色都々丸
- お嬢と番犬くん 田貫幹男
- アオアシ 本木遊馬
- 黒執事 寄宿学校編 ロレンス・ブルーアー
- ばいばい、アース ギネス ほか
演技は非常に自然体で、まるで実際にそこにいるかのような現実味があると評されています。
感情の起伏が大きい役柄でも、その移り変わりを丁寧に表現できるのが強みです。


まとめ

今回は虎杖悠仁について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
呪いの王・宿儺を宿す「器」として、常に死と隣り合わせの運命を背負いつつ、彼は祖父の遺言、「大勢に囲まれて死ね」という願い、そして「正しい死」を追い求め続けています。
その中で見せる誰かの命を救うための献身的な行動、仲間への深い愛情、そしてどんな絶望的な状況でも折れない彼の精神的な強さに見せられる人も多いでしょう。
虎杖が五条の意思を受け継ぎながらも、彼自身の道をどのように切り開いていくのか、ぜひ皆さんの目で見届けてくださいね。